北米人は、よくスモールトークをする。
スモールトークとは、特別な目的のないちょっとした会話のこと。例えば駅やカフェで隣の人に話しかけられて少しの間話すような場面。
これ、慣れるまでは怖い・嫌だと感じる人もいるようだけど考え方を少し変えればメリットも多いんです。例えば、
1. コミュニケーション力が鍛えられる
2. タダで英語が学べる
3. さまざまな人と出会える、友達ができる
4. ビジネスの場でも応用できる
こと。
1. コミュニケーション力が鍛えられる
コミュニケーション力は、積み重ね。いきなり知らない人と何話せばいいのか、どう返せばいいのかわからなくても、日常的に繰り返す内に上達します。私は話しかけられる方が圧倒的に多いけれど、「あー赤の他人と会話を始めるのってこういう風にもできるのね」と勉強になるし、話や返しが上手な人、感じのいい人に出会った時は心のノートにメモをして、次の機会で実践してみています。「今日の天気」以外のトピックとかね。笑
2. タダで英語が学べる
会話の中でしか学べないような英語の言い回し、スラング、切り返し、話の広がるいい質問なんかも自然と学べます。カナダの人は外国人にやさしいので、英語を学びに来ている人は堂々とそれを伝えればいいし、開き直ってタダで英語を教えてもらえると考えるのもありですよ。
3. さまざまな人と出会える、友達ができる
私がスモールトークが好きな理由は、これ。毎日何百人という人とすれ違っているけれど、みんなそれぞれにストーリーがある。色んな人の「話さなければ分からなかった」人生に触れられるリアルHumans of New Yorkが体験できます。
例えば今日、同じテーブルで仕事をしていたお兄さん。ちょっとした質問をされたことから会話が始まり、聞けば彼はエンジニアリングの学位を取得した後、軍で兵器を作る仕事に就いたとか。でも途中で「何をやっているんだ俺は」と感じた彼は仕事を辞め、大学でプロダクトデザインを学び直し、今はこども向けのおもちゃを作っているそう。お互いデザイナーだったり関心が近かったりでしばし盛り上がったいい出会いでした。
他にも、うちのアパートの上の階に住むおっちゃん。ちょくちょく話す関係になった時に音楽の話で盛り上がり、実は近くのライブハウスの音響さんだということが判明。「実はguilty pleasureがあってね・・・Babymetalのファンなんだ」とお茶目なカミングアウトまでしてくれた彼とは、年の15〜20個ほど離れた友達ができた感じです。その後なんと、私の行きたかったコンサートに招待までしてくれました。
4. ビジネスの場でも応用できる
北米のビジネスシーンでは、日本よりも圧倒的に世間話力が重要になります。スモールトークはミーティングの前後、面接、電話の冒頭でも。いやほんと、よく毎回それだけ話すことあるな…と感心するほどバケーションが、週末がどうだという話を共有するし、そうやって心の距離を縮めることを大切にするのです(本当に縮まっているかはさておいて)。
これ、慣れていないと最初は「あ、うんよかったよ」みたいになっちゃうんですよね。自分の週末の出来事なんて普段、回想しないじゃないですか。でもそれだと会話が終わってしまい(北米人的に)スムーズに本題に移れないので、ポジティブにおもしろそうな話をさっとまとめる力や、相手の話を少し広げていい気持ちにさせる力が必要になるんです。
また、こちらのビジネスではネットワーキングが大事だと書きましたが、世間話力はこういった場面でも大活躍します。イベントやパーティなどで初対面のプロフェッショナル数十人を前にした時。第一声から「こんにちは、あなたは何の仕事をしているんですか?」とか「私はこういう経験があって今仕事募集中です」なんて言うのはまずいですよね。日常的にスモールトークで会話力を鍛えておけば、こういう場でも話しやすくなりますよ。
せっかくなので北米に来たら、ぜひこの文化を利用してコミュ力を鍛えてみてください。
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