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2015年1月3日土曜日

【カナダ留学準備編】場所によって意味が変わる、CollegeとUniversityの違い。


カレッジとユニバーシティってどう違うの?っていう話を。留学を考えている方、この2つの違いよくわからん!って悩んでません?私は留学準備中、ここで結構「?」ってなりました。というのも、国によって違うだけでなくカナダ国内でも東西で立ち位置が全然違うからです!


イギリスとアメリカにおけるCollege

イギリスにおける「カレッジ」は大きく分けて2つ。
1つはいわゆる「高校」。16〜19歳の生徒が通う学校のこと。私がいたニュージーランドもこれと同じシステムで、同い年でもhigh schoolに行っている子とcollegeに通っている子がいたけど、名前が違うだけで教育内容は全国水準で保たれていました。
もう1つは、Universityの一部としてのcollege。イギリスの大学(university)はたくさんのcollegeから成っている訳です。日本の大学でいうと「学部」に近くて、「○○universityのcollege of △△に通っている」という言い方をする。単位認定等はユニバーシティがしてカレッジは授業の実施や寮の供給のみ、というところから、それぞれのカレッジが自治権を持っているところまで、大学によってカレッジの持つ権力は異なります。

アメリカのカレッジはもっと簡単。元々はイギリスと同じく、「大学の構成要素」だったんだけど、今は「カレッジ=ユニバーシティ」。アメリカの映画や曲などでやたら出てくる「I didn't go to college」とか「You should go to college」っていうのは全部大学の話です。大学行かなかったから、就職に苦労している、とかね。※コミュニティ・カレッジは全然違うので要注意


カナダにおけるCollegeと東西の違い

じゃあカナダはどうなん?というと、バンクーバーはBC州のある西海岸と、トロントはオンタリオ州のある東海岸で役割が異なります

私が最初に学校探しをしていたバンクーバーでは、カレッジは大学の準備段階のコースを提供するのを主な目的としているところが多かった。高校卒業後、そのまま大学へ進学するのが難しい人や留学生が短期的に通う、ブリッジ的な立ち位置。これは大学へ単位のトランスファーができる=編入扱いで入学できる「ユニバーシティトランスファー」と呼ばれるコースで、Websiteを見ていても「○○大学にトランスファーできる!」っていうのを推している。プログラム修了後にそのまま就職するようなコースは稀で、私が問い合わせたカレッジもデザインのディプロマを取れるにも関わらず、「ほとんどみんな進学するよ」と言っていました。専門学校は各分野ごとに存在しているのでファッション、メディア、デザイン、美容、といった専門分野を実践的に身につけたい人はそういうところに行くか、BCITみたいな工業大学に行って実践的な技術を身につけるのが多いよう。

一方トロントのカレッジは、大学兼職業訓練校(専門学校)という感じ。サティフィケートやディプロマだけでなく、ディグリーも取れます。Bachelor(学士)とPostgraduate(准修士)までのプログラムがあって、MasterとDoctorが取れるのはユニバーシティのみ。ユニバーシティとカレッジの授業内容の主な違いはというと、ユニバーシティがアカデミックな勉強なのに対してカレッジでは実技的・実践的な内容を学べる点。インターンシップが付いたプログラムもあります。カナダは日本のように新卒市場でなく、実践的なスキル・経験を重視する社会。だから大学卒業後すぐに働ける人というのは少なくて、ユニバーシティでアカデミックな勉強をした後、就職のためにカレッジで実践的な技術を身に付けるという人も結構多い。これはバンクーバーでも同じくで、ユニバーシティ卒業後専門学校に行ったり、という日本ではなかなか見ない光景がよく見られます。他には働いて数年経ってから他の分野に挑みたくて、という人も。

と、こんな感じ。一応言っておくとアカデミックな分野(経営とか科学とか建築とか)ではユニバーシティのがレベルはダントツと見られる。でも、大学を出ている社会人で留学を考えている人は、ユニバーシティじゃなくカレッジや専門学校、技術・工業大学で専門力を身につけるのがいいかと。もちろん、大学院やアカデミックな留学が目的の場合を除いて、だけど。

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