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2015年5月6日水曜日

【建築・アーバンデザイン】知識ゼロから始めるSketchUpモデリング 2


建築の知識・経験ゼロで初心者の私がSketchUpを習得するまでの流れをシェアする記事の続き。
前回はチュートリアルを用いてツールの機能を理解し、SketchUpがどう動いてどんなものを作れるのかを体感するプロセスを紹介しました。ここからはもっとプラクティカルな話になります。

2. 事例を調べつつアイデア出し


まず、何のためにどんなものを作りたいのか?、現状解決したいものの長所や短所の洗い出しと、インスピレーションを得るための事例探しを同時にする。

例えばこのプロジェクトはToronto Foundationとトロント市をクライアントとし渓谷を活性化させるための提案だったので、まずは渓谷と周りの施設、住民情報等をリサーチ。同時に、似たような世界中の水辺プロジェクトを探りました。

結果、トロントの渓流内には湿地があり、そこには魚や鳥類など多数の野生動物が生息していること(長所)、実は市でもトップクラスのバードウォッチングスポットだけれどあまり利用されておらず人気がないこと(短所)がわかったので、もっと人々が集え、湿地を観賞できる展望台×パブリックスペースを作ってはどうかと思うにいたった訳です。

となると、今度は展望台やパブリックスペースの事例をもう少し掘り下げてみて、それぞれから得たい点を掘り出してみる。私の場合は、1番インスパイアされたのが横浜の大桟橋。

出展:もんもん日記

実際に行った事があって、自然と都会の狭間でただぼーっとできる感覚が心地よかったし、人々が公共空間として利用していたのを目の当たりにしたから(実はフェリーターミナルだったなんて後で知りました)。あとはエクアドルのQuilotoa Crater Lake(めっちゃおもしろい)や、カナディアンロッキー、あと長崎の稲佐山なんかも並び上げてみて、それぞれから取り入れたい点を自分の中で洗い出し。


3. 手描きでスケッチ


上記の要素をまとめつつ、自分のアイデアをスケッチ。私はフロアプラン(真上から見た図)とセクション(断面図)をラフラフで。ここでは、全体の形と併せてどのフロアにどんなスペースを設けよう?とか、階段やスロープ、エレベーターといったシステムをどう配置するか?も考える。
複雑な形の建物をSketchUpでモデリングするなら、フロアプランは必須(真上からの図形をプッシュ/プルツールで3D化するのが早いから)。


フロアプラン(線画)をSketchUpに読み込んだのがこんな感じ。

4. SketchUpでモデリング


あとは実践あるのみ!基本的な使い方は前記事のチュートリアルでカバーできているはずなので、あとは要所要所、あ、これどうやるんだ?ってのが出て来た時にググればOK。私は建築の知識がなかったので、天井の高さとか階段の幅・高さなんかもモデリングしながらググりながらで進めました。インターネットすごい。

試行錯誤しまくってバージョン多数。笑

ちなみに私は工程3で描いたフロアプランを一旦、Illustratorでパス起こし→AutoCADで処理(CAD使える子にしてもらった)→SketchUp読み込みしたんだけど、ソフト間の互換性がイマイチで結構苦労したのでオススメしません。

完成品がこの子


と、モデリングの話はここまでなんだけど、このモデリングを建築家の子にレンダリングしてもらって、フォトショを経てトップ画のように。


私は他の子がデザインした建物のパース作りをしてたからこの子のパースはできなかったんだけれど、2階はグリーンルーフで〜等詳細を伝えたら、こんな感じで仕上げてくれた。こういうコラボが、楽しいんですよね。これがIwBそしてInterdisciplinary Designの醍醐味なり。


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